家族が増えました!
彼は前からボロボロのハウスの前につながれたまま何年もそこにいるようでした。気がついたのは数ヶ月前。でも同じ場所に数匹の犬がいることはずいぶん前から知っていました。けれども一匹ずつ減っていくので、あやしいなあ、かわいそうだなあといつも思っていたのです。飼い主はちゃんといるはずなのに…
ある日、道路際にその子がお座りしていました。さも車を待っているような様子。つまり鎖がはずされていたのです。あっ、置き去りにされた!と思い、あわてて車を停めました。行ってみるとどうやら飼い主は立ち退きにあったらしく、彼のボロハウスの中に山のようなカリカリが置いてありました。
それから毎日3回、ご飯を運び、ブラシをし、世話をする日が続きました。それにしても飼われていたとは思えないほどの汚さです。しかもこの痩せ方はどう?というくらいガリガリの骨のままの子で、何回涙が出たことか…。そして家においでと言っても動こうとしません。どんな飼い主でも、彼にとっては飼い主なのですね。犬は本当に誠実な生き物です。
ある日、具合が悪そうに横たわっていました。ご飯を運ぶようになってから10日位経った頃です。病院に連れて行こうとしても車に乗りません。一時間後、まるで覚悟したかのように自ら車に乗りました。
病院の診断は、飢餓状態、老齢による白内障、歯肉炎、ストレス性白血球異常増加、肝機能異常…、病気オンパレードでしたが、幸いなことに皮膚病とフィラリアはありませんでした。当然去勢しているはずもなく、獣医さんはこの状態を見て、あまり長く生きられないと思ったようです。唯一心臓が強かったからここまで生きられたのだそうです。
友達の息子さんがあまりの汚さにびっくりしてシャンプーをしてくれました。おそらく生まれて初めて洗われたと思うのですが、とてもおとなしくいい子だったそうです。
そうして彼はわが家の子になりました。



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